-和牛にのみ存在する香りの秘密-

/ 著者:お肉のてらばやし匠

今夜はすき焼き♪

焼けた鉄鍋に牛脂を溶かし、そこに和牛の霜降うす切り肉を載せる・・・。
ジュッ~という音と共に立ちのぼる湯気と、なんとも言えない馥郁(ふくいく)とした香り・・・。


 もう、心踊る瞬間ですね!

勿論、輸入の牛肉や他のお肉を焼いた時にも芳ばしい香りがしますが、和牛の持つ、甘くふくよかな香りとは異なるように思えます。


 この、香りの違いは一体なにから来るものなのでしょう?


実はこの独特の香り、「和牛香(わぎゅうこう)」と呼ばれる、なんと和牛だけが持つ香りだそうです。
 
香りの正体は脂身に含まれる「ラクトン類などの複数化合物」で、熟れた桃やココナッツのような、濃厚で甘い香りの成分を持つのですが、生のお肉では感じられず、和牛のお肉が加熱される事によって初めて感じるようになるのだとか。
ただし、加熱すれば香るというわけではないそうで、日本三大和牛の一つである松阪牛の生産者団体「松阪牛協議会」のホームページをのぞくと、この「和牛香」、40℃ではほとんど感じないのですが、60℃でかなり感じるようになり、80℃で最も強く、100℃になると40℃と同じ位に減少してしまうという実験結果があげられています。

80℃といえば、丁度すき焼きやしゃぶしゃぶ、ミディアムステーキの温度でしょうか?
ローストビーフの芯温も75~80℃位が一番美味しいと云われます。
火を通し過ぎずに適温で頂くのが美味しいのは、食感だけではなく和牛香の作用もあるのでしょう。
まさに和牛は、すき焼やしゃぶしゃぶで召し上がっていただくのがお薦めといえます。


 香りが生まれる温度にまで美味しさに関わる秘密があるとは、さすが和牛!


和牛は冷めても美味しいと云われますが、これは「和牛香」が一度生成されると肉の中に留まり、お肉が冷めた後でも口の中で噛めば、また出てくる性質を持っているからだそうです。
さらに、本当のお肉の香りは、口の中に入れたお肉をしっかり噛むことで感じることが出来るようになります。
こちらは「口中香(こうちゅうか)」と呼ばれ、口の中に留まり、その香りが嗅覚を通じて伝えられるもので、どんなに上質の和牛であっても、よく噛まずに飲み込んでしまえば本来の「和牛香」がしっかり伝わる事なく、タレやソースの味に隠れてしまいます。
和牛のような軟らかいお肉こそ、よく噛んでお肉本来の香りである「和牛香」を引き出し、嗅覚を通じて「鼻で感じる甘い香り」と、最上のサシによる「舌で感じる柔らかくてまろやかな食感」の相乗効果を楽しんでいただきたいものです。


いかがでしたか?
和牛だけが持つあの香りをかぐと、とても満たされたような幸せな気持ちになります。
それにはこんな科学的な裏付けがあったのですね。



くらくらと湯気の立ち上ぼる鍋に、美しい綾を織りなすような霜降うす切りのお肉をしゃぶしゃぶと・・・。
そこにただよう「和牛香」の、甘くふくよかな香り・・・。


是非、当サイトのお肉で「最上級の美味しさ」をご賞味ください。


~次回もどうぞお楽しみに~♪

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