前回「すき焼き」の起源に付いて触れましたが、今回は同じ位に慣れ親しんだ、あのお料理の違いについて。
昔、あるハンバーガーチェーンのCMに
~ビーフ100%パティ~とありましたが、
その時に、
~え、パティって何?ハンバーガーの中身はハンバーグじゃないの?~
そう感じた方もいらしたと思います。
これ、実はアメリカではまるで別物なんだそうです。
もともとドイツのハンブルグ地方が発祥の挽き肉料理であるハンバーグは、正式には「ハンバーグステーキ」。
誰もが知っているハンバーグ、お子様から大人まで大好きな人気メニューですね。
諸説ありますが、始まりは生の牛肉に玉ねぎや生卵を混ぜて頂くタルタルステーキを焼いた、または裁ち落としや、くず肉をまとめて調味して丸めて焼いたのが始まり・・・。
現在では牛挽き肉(または合挽き肉)に玉ねぎ、卵、パン(またはパン粉)などを繋ぎにして、楕円に丸めて焼いたものになります。
では、パティとは?
こちらは、牛肉、または牛肉のみの挽き肉を、卵やパンなどの繋ぎや玉ねぎなどの野菜を加えずに、塩、胡椒、香辛料の調味料のみで味付けをし、平らに伸ばして焼いたものになります。
フランスでカフェやビストロのメニューになっている、形こそハンバーグに似ていますが、牛肉をみじん切りにして楕円に焼いたもので「ステークアッシェ」と呼ばれるものと似ていますね。
因みに本来はお肉や魚等をペースト状にしたものをさす言葉ですが、フランス語ではpâté(パテ)、英語圏ではputty(パティ)と呼んでいます。
ハンバーガーにのみ使用し、単体ではほとんど食さないので「ハンバーガーパティ」または「バーガーパティ」とも呼ばれ、バーベキューなどでは焼けたそばからバンズに挟み、スライスオニオン、ピクルス、チーズ、ケチャップ、マスタードなどで個々に楽しむそうです。
毎日普通に頂いているドイツ生まれのハンバーグ、アメリカ生まれのハンバーガーに使われるパティ、呼び方が違うだけでなく、実はそれぞれが違うお料理だったなんて!
そんなお話に思いを馳せながら、たまには挽き肉ではなく和牛の切り落としを使ってパティを焼いて、肉感溢れるハンバーガーを頬張ったり、ほんの少しの繋ぎを加えただけの極上ハンバーグを作るのも楽しいですね。
いかがでしたか?次回もどうぞお楽しみに♪